自立を促す障害者施設の取り組み

障害者施設は障害者が社会と接点を持ち、自立に繋がるサポートを行う目的で置かれた福祉施設である。障害者は心身の不調を理由に就業ができないなど、社会生活を営むのが困難な状況に置かれているのが現状だ。たとえ本人に自立したいという意思があっても、それを実現させる基盤が整っていないため結局は自立できないという場合も少なくない。また、障害者の親族も自分がいなくなることで障害者自身の暮らしが成り立たなくなることを危惧している。障害者施設は障害者本人の自立を促すだけではなく、その親族の不安を解消させることも重要な仕事の一つである。そのため、障害者施設は親族と連携して障害者の自立に取り組むのが普通だ。

障害者の自立は本人が他者のサポート無しで生活できることが決め手になる。障害の度合いによってはどうしても他者のサポートが必要になることもあるが、そのような場合でも生活や金銭の面で他者に依存していなければ自立したと見なされる。障害者の就職においては障害者施設が支援を行うのが一般的だ。障害者を積極的に雇用する企業との連携や職業訓練のプログラム構築など、障害者が自分の力で生活できるように準備を整えるのが障害者施設に求められる。同じ障害者施設の名称でも施設ごとに運営の方向性が異なるのは普通だが、稀に障害者の目線になっていない悪質な所も残念ながら存在する。そのため、障害者及びその親族も施設選びには慎重になることが大切だ。